序
第Ⅰ部 投資家と企業の対話
はじめに ―企業価値に関する建設的な対話が求められる時代―
第1章 投資家と企業の対話 ~持続的な企業価値向上のために~
1 投資家と企業の対話の目的
2 投資家と企業の対話が注目される背景~短期志向化に対する反省~
3 投資家と企業の対話における課題
(1) 非財務情報の重要性
(2) 開示情報の簡潔性・結合性
第2章 企業の持続的成長に関する日本の動向
1 日本経済再生に向けた主な取組
2 コーポレートガバナンスの見直し
(1) コーポレートガバナンスの見直しの必要性
(2) 社外取締役導入に関する会社法改正
(3) コーポレートガバナンス・コード策定
(4) 「日本再興戦略」改訂2014 における施策
3 日本版スチュワードシップ・コード
(1) スチュワードシップ・コードとは
(2) 日本におけるスチュワードシップ・コード
(3) 「日本版スチュワードシップ・コード」受入れ表明と今後の展望
4 公的・準公的資金の改革
(1) 公的・準公的資金の改革の背景
(2) 公的・準公的資金の改革の目的
(3) ポートフォリオの見直しについて
(4) 国内株式運用の見直しについて
(5) 投資先との中長期的成長性に関するコミュニケーションの重要性
5 有識者会議等における議論
(1) 「目指すべき市場経済システム」の議論
(2) 伊藤レポートにおける議論
第3章 投資家と企業との対話における統合報告への期待
1 統合報告の概要
(1) IIRCのフレームワーク
(2) 統合報告の特性
(3)フレームワークの構成
(4) 要求事項(requirement)
(5) 基礎概念
(6) 指導原則
(7) 内容要素
2 統合報告に期待される役割
(1) 中長期的な投資を促す
(2) 非財務情報のニーズに応える
(3) 情報過多の問題を解決する
(4) 投資家と企業の意識ギャップを解消する
第4章 世界の動向・日本の動向
1 世界における非財務情報開示・統合報告に関する動向
(1) EU
(2) 南アフリカ
(3)米国
2 英国における戦略報告書(Strategic Report)
(1) 戦略報告書とはどのようなものか
(2) アニュアルレポートと戦略報告書の関係
(3) ガイダンスにおける考察
3 日本における企業報告書の現状
(1) アニュアルレポートの進化
(2) 統合報告と合冊化の動き
(3) 非財務情報をもっと増やすべきなのか
(4) 日本における企業報告書の現状調査
第Ⅱ部 企業価値コミュニケーションのツールとしての統合報告
はじめに ―長期的企業価値のコミュニケーション─
第1章 長期的企業価値を伝えるには
1 長期的企業価値を伝えるポイント
2 企業価値と統合報告
第2章 長期目標としてどのような企業価値となっているか
1 長期目標の設定
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
2 長期目標としての企業価値
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) 価値に関する記載
(2) 価値創造プロセス
(3) 資本の記載
(4) 資本に関する開示
(5) トレード・オフ
3 どうしてその企業価値が長期目標となったか
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) 組織概要と外部環境 ―要求事項
(2) 組織概要と外部環境で特定する事項
(3) 外部環境
(4) リスクと機会 ―要求事項
(5) リスクと機会の特定とその対応
第3章 長期目標を達成するための戦略
1 長期目標と戦略と資源配分
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) 戦略と資源配分 ―要求事項
(2) 戦略と資源配分での特定事項
(3) 戦略と資源配分での説明事項
2 長期目標と事業活動(ビジネスモデル)
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) ビジネスモデル ─要求事項
(2) ビジネスモデルの全体像
(3) インプット
(4) 事業活動
(5) アウトプット
(6) アウトカム
(7) 複数のビジネスモデルを有する場合
第4章 長期目標達成のためのコーポレートガバナンス、実績と見通し
1 長期目標とコーポレートガバナンス
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) ガバナンス ―要求事項
(2) ガバナンス記載の例示
2 長期目標の達成度合いとしての実績
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) 実績 ??要求事項
(2) 実績として示す情報の例示
3 長期目標を達成する上での課題等の見通し
<考え方>
<統合報告フレームワークでのポイント>
(1) 見通し ─要求事項
(2) 見通しの具体的記載
第5章 株主価値とステークホルダー価値を同時に実現する戦略
1 「価値」とは何か
2 企業価値創造と持続可能性
3 企業価値と「CSV」
4 価値の2つの側面
5 ステークホルダーとの関係性
6 CSRと企業価値創造
7 幅広いステークホルダーにとっての価値のバランスを考えた戦略を
第6章 ガバナンスと戦略
1 統合報告におけるガバナンス
2 統合報告のプロセスにおけるガバナンス
3 ガバナンス責任者の表明
第7章 統合思考と戦略
1 統合思考とは
2 統合思考と統合報告()の循環
3 統合報告における統合思考と情報の結合性
4 統合思考とステークホルダーとのエンゲージメント
おわりに
索引
略歴