教育経営を専門とする研究者で構成されている日本教育経営学会の研究紀要。今号は60周年記念号。
ISBN |
978-4-474-06379-2 |
発刊年月日 |
2018-06-04
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判型 |
A5判/C3037 |
ページ数 |
340 |
巻数/略称 |
/紀要(60) |
商品コード |
063792
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教育経営を専門とする研究者や学校管理職が数多く入会している日本教育経営学会が、年1回、6月に開催する大会にて配布する『紀要』の第60号。今回のテーマは「教育経営研究の課題と展望」であり、60周年記念号となる。
〈特集〉教育経営研究の課題と展望
・「教育行政の終わる点から学校経営は始動する」か?―経営管理主義の理性による主体化と教育経営研究―(同志社女子大学 水本徳明)
・教育財政ガバナンスの構造的変容と学校経営の自律性をめぐる理論的課題(名古屋大学 石井拓児)
・教育経営学における研究方法の動向の描出と分析―質的研究に着目して―(長崎大学 畑中大路)
・臨床的アプローチから見た教育経営学の現状と課題(広島大学 曽余田浩史)
・教育経営研究の開発における意味生成アプローチの必要性(静岡大学 武井敦史)
・教育経営研究の有用性と教育経営研究者の役割―学校と地域との連携に焦点を当てて―(玉川大学 湯藤定宗)
・スクールリーダー教育の発展に対する学会の役割―日本教育経営学会実践推進委員会の活動経緯を踏まえて―(福岡教育大学 大竹晋吾)
・教育経営学の伝統と刷新―欧米キャッチアップからグローバルなアリーナへ―(筑波大学 佐藤博志)
〈研究論文〉
・アメリカにおける「社会正義」を志向する新たな教員養成プログラム―シアトル教員レジデンシーの事例分析―(筑波大学大学院・日本学術振興会特別研究員 髙野貴大)
・ミドル・アップダウン・マネジメントにおける教頭の位置―高等学校における 3 年間の実践を分析事例として―(長崎大学 畑中大路)
〈教育経営の実践事例〉地域と連携・協働する学校―その促進要因と阻害要因の反省的探究―(高知市教育委員会 谷智子)
〈公開シンポジウム〉教職大学院における教育・研究と教育経営学の課題
・教職大学院の「拡充」におけるスクール・リーダー教育と大学教員(福岡教育大学 大竹晋吾)
・学校現場・現職教員研修と研究の役割(茨城県立小瀬高等学校・元茨城県教育研修センター 櫻井良種)
・教職大学院における教育経営学フィールドの発展(京都教育大学 竺沙知章)
・今後の教職大学院の制度改革と教育経営学の課題(国立高等専門学校機構 加治佐哲也)
・討論の論点(茨城大学 加藤崇英)
〈若手研究者のためのラウンドテーブル〉転換期における新しい教育経営学を探究する―若手研究者が考える新たな研究テーマと課題―
・教育経営学における比較研究の課題と可能性(群馬大学 高橋望)
・教職大学院のスクールリーダー教育における教育経営学の課題(岡山大学 金川舞貴子)
・議論のまとめ(北海道大学 篠原岳司/三重大学 織田泰幸)
〈課題研究報告〉日本型教育経営システムの有効性に関する研究:新たな学校像における教育の専門性(2)―システム形成の歴史に着目して―
・日本型学校教育における生徒指導の所在―生徒指導に対する認識・解釈の歴史的変遷より―(岐阜大学 棚野勝文)
・児童福祉と学校教育の交錯の史的検討(横浜市立大学 高橋寛人)
・日本型「教職」システムの形成過程―「官」と民間の雇用システムとの比較分析から―(山梨大学 平井貴美代)
・討論のまとめ(東京学芸大学 前原健二)
〈海外の教育経営事情〉
・教育経営学研究の国際的潮流―中・独・英・米4か国の教育経営関連学会における研究動向をめぐって―(第24期国際交流委員会/福岡大学 髙妻紳二郎/京都教育大学 榊原禎宏/東京学芸大学 末松裕基/北海道大学 張揚/大阪市立大学 辻野けんま/茨城大学 照屋翔大/滋賀大学 藤村祐子)
〈実践研究フォーラム〉
・「効果のある学校づくり」の理論と実践-高知県教育委員会「志育成型学校活性化事業」における学校改善の取り組みと教頭の役割-(鳴門教育大学教職大学院 久我直人/高知県香南市立野市中学校 山﨑正恭)
・多様な相互交流と「管理職サロン」の取り組み-実践者と研究者にとって相互にメリットがある交流の場の模索-(上越教育大学大学院 安藤知子)
・管理職サロン試行の概要(福岡教育大学 大竹晋吾/兵庫教育大学 諏訪英広/鳴門教育大学教職大学院 久我直人/上越教育大学 安藤知子)
・総括(兵庫教育大学 浅野良一/上越教育大学 安藤知子)
〈書評〉
・朝倉雅史著『体育教師の学びと成長―信念と経験の相互影響関係に関する実証研究―』(上越教育大学 安藤知子)
・奥村好美著『〈教育の自由〉と学校評価-現代オランダの模索』(名城大学 木岡一明)
・佐藤晴雄著『コミュニティ・スクールの成果と展望―スクール・ガバナンスとソーシャル・キャピタルとしての役割―』(鳴門教育大学 大林正史)
・武井哲郎著『「開かれた学校」の功罪―ボランティアの参入と子どもの排除/包摂―』(兵庫教育大学 諏訪英広)
・露口健司編著『ソーシャル・キャピタルと教育―「つながり」づくりにおける学校の役割―』(山梨大学 平井貴美代)
・橋野晶寛著『現代の教育費をめぐる政治と政策』(日本大学 末冨芳)
〈学会褒賞〉実践研究賞 夜間大学院のスクールリーダー教育の実践―大阪教育大学スクールリーダー・プロジェクトの実験―
・実践研究紹介(関西福祉科学大学 大脇康弘)
・審査結果の概要(鳴門教育大学教職大学院 久我直人)
〈教育経営学研究動向レビュー〉心理や福祉に関するスタッフの専門性をめぐる研究動向―2000年以降の国内論文を中心に―(独立行政法人教職員支援機構 神林寿幸)
・日本教育経営学会第57回大会報告(第57回大会実行委員長 加藤崇英)ほか
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