建設業の現場監督や製造業で環境法令管理担当となった初任者が、はじめに知っておきたい感覚公害(騒音・振動・悪臭等)の規制に関する法令の基礎を解説。
2,860円 (本体:2,600円)
ISBN |
978-4-474-09554-0 |
発刊年月日 |
2024-11-27
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判型 |
A5判/C2051 |
ページ数 |
160 |
巻数/略称 |
/やさしく騒音 |
商品コード |
095547
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建設業や製造業で環境管理担当となった初任者でも、感覚公害(騒音・振動・悪臭等)の規制に関する各法律の規制内容、対象、範囲が法令起点でわかる入門書。感覚公害の規制に関する法律の基礎を図表等を用いてわかりやすく解説。各章末のチェックリストで業務や法令の重要ポイント等が確認できる。
はしがき
第1章 公害のいろいろ
1 「公害」の意義
(1)辞書的意義
(2)法律上の定義(環境基本法)
(3)両者の相違点
(4) 環境基本法上の「公害」に該当するかどうかが問題になる場面
2 いろいろな公害
(1)典型7公害
(2)典型7公害以外の公害
3 感覚公害
(1)「感覚公害」の意義
(2) 感覚公害の特徴(1)…苦情(あるいは紛争)の数の多さ
(3)感覚公害の特徴(2)…軽微な公害(?)
(4)感覚公害を問題にする意義
4 公害に関する統計(新型コロナ禍の影響)
(1)公害に関する公的な統計
(2)公害別の特徴
(3)件数の推移…新型コロナ禍の影響
【チェックリストで確認 第1章のポイント】
【コラム-今はなき公害】
第2章 騒音
1 音とは何か・音の性質の表し方
(1)音の意義・媒質による区別
(2)周波数(音の高さ)
(3)音圧・音圧レベル(音の大きさ)
2 騒音の意義と性質
(1)騒音の定義
(2)騒音の発生源
(3)騒音の大きさの表し方
(4)日常生活で接する音の騒音レベル
(5)時間率騒音レベル・等価騒音レベル
(6)FASTとSLOW(動特性または時間重み付け特性)
(7)人に対する影響が生じないために望ましい騒音のレベル
3 騒音の測定方法
(1)騒音計についての法律上の条件
(2)測定方法
4 騒音により生ずる被害
(1)直接的影響
(2)間接的影響
5 騒音の基準値・規制値
(1)環境基準と規制基準の性格
(2)環境基準
(3)規制基準
【チェックリストで確認 第2章のポイント】
【コラム-賃貸マンションの賃貸人の責任】
第3章 低周波音
1 低周波音とは何か
(1)低周波音・超低周波音・可聴域の低周波音
(2)低周波音の聞こえ方・感じられ方
(3)「低周波」か「低周波音」か
2 低周波音の発生源
3 低周波音による影響(被害)の内容
(1)低周波音による物的影響の内容
(2)低周波音による身体的影響の内容
(3)低周波音により身体的影響が生じる理由
4 低周波音についての目安の数値
(1) 環境省の「低周波音問題対応の手引書」と「参照値」
(2)消費者庁の報告書
(3) 環境省の「低周波音問題対応の手引書」と消費者庁の報告書についての注意点
(4)低周波音の測定
5 体感調査
(1)体感調査の重要性
(2) 体感調査の結果、苦情者は低周波音を感知していないことが判明した場合
【チェックリストで確認 第3章のポイント】
【コラム1-風力発電の風車の音】
【コラム2-水中の音による水中生物への影響】
第4章 振動
1 振動の意義と発生源
(1)はじめに…騒音と振動
(2)JISによる振動の定義
(3)日常用語による振動の説明
(4)振動の発生源
2 振動の性質の表し方
(1)周波数
(2)振動の大きさの表し方の概略
(3)振動の大きさの表し方
3 振動に関する知識
(1)振動計の検定
(2)振動と騒音の相違点
4 振動により生ずる被害
(1) 低周波音の影響と振動の影響とが混同される可能性
(2)心理的影響
(3)生理的影響
(4)物的影響
5 振動規制法による振動の規制
(1)規制対象となる振動
(2)規制対象地域
(3)規制の内容
【チェックリストで確認 第4章のポイント】
【コラム-振動と低周波音を見分ける方法】
第5章 悪臭
1 悪臭の意義
(1)悪臭防止法上の表現(「不快なにおい」)
(2) 菓子製造工場のにおいが「悪臭」であるとした裁判例
(3)環境省の見解
(4)まとめ
2 悪臭の発生源
3 悪臭の尺度と測定方法
(1)においの強さを表す尺度
(2)においの測定方法(規制方法)
4 悪臭防止法や条例による悪臭の規制
(1)規制対象
(2) 2つの規制方法(物質濃度規制と臭気指数規制)
(3)物質濃度規制の内容
(4)臭気指数規制の内容
(5)条例による悪臭の規制
5 悪臭の測定方法の特徴
(1)専門業者・専門家による必要がある
(2)連続測定ができない
(3)風の影響が大きい
【チェックリストで確認 第5章のポイント】
【コラム-においセンサー】
第6章 苦情への対策
1 被害の主張に関する法律問題
(1)被害者は何が主張できるか
(2)受忍限度論
(3)違法性段階説
(4)差止請求の問題点…抽象的不作為請求
(5)損害賠償請求の問題点
2 苦情者がとりうる公的手続
(1)本案訴訟
(2)仮処分
(3)裁判所の調停
(4)都道府県公害審査会等の調停
(5)公害等調整委員会の責任裁定・原因裁定
(6) ADR(裁判外紛争解決手続)、特に弁護士会の紛争解決センターの手続
3 苦情への事前の対策
(1)法令の順守
(2)周辺住民への事前の説明
(3)苦情への対応体制の確立
4 苦情を受けたら(公的手続を提起された場合も含む)
(1)基本的な方針
(2)苦情の内容をよく検討し、反論すべきことは反論する
(3)苦情者の主張が正当である場合には、誠意をもって対応する
(4)苦情者から公的手続を起こされたら
5 加害者側からとりうる公的手続
【チェックリストで確認 第6章のポイント】
【コラム-判例・裁判例】
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