適切な登記手続きを行うために、弁護士が設定すべき不動産登記訴訟の請求趣旨が理解できる。実務で悩む運用や法解釈と実態の見解の相違についても、提示すべき「請求の趣旨」は何か長野県弁護士会が研究成果を提示した唯一の書。
ISBN |
978-4-474-09702-5 |
発刊年月日 |
2025-08-28
|
判型 |
A5判/C2032 |
ページ数 |
394 |
巻数/略称 |
/ 不登訴訟新訂 |
商品コード |
097022
|
◆こちらの商品は予約販売中です。
発売は2025年8月下旬を予定しております(発刊年月日、ページ数等、前後する場合がございます)。
※商品完成後、数日でのお届けとなります旨、ご了承ください。
訴訟から得られる登記手続きの効果についての基本事項と一般的な問題点を解説する。実務の目的別に不動産登記請求訴訟の請求の趣旨記載例を挙げ、請求原因の記載例、訴額の算定など不動産登記訴訟実務を解説する。
刊行にあたって
初版 序
執筆担当者一覧
凡 例
第1 章 総 論
第1 節 判決による登記の意義
第1 不登63条1 項の判決の意義
第2 判決に準ずるもの
第2 節 判決による登記の対象となる登記
第1 登記請求権
第2 判決による登記の対象となる登記とならない登記
第3 節 判決による登記と執行文
第1 執行文の要否
第2 承継執行文
第4 節 判決による登記と仮執行宣言・執行停止命令
第5 節 訴 額
第1 訴額の意義
第2 訴額の算定に関する基準
第6 節 管轄
第1 土地管轄
第2 事物管轄
第2 章 判決による登記―請求の趣旨記載例の研究
第1 節 所有権移転登記請求と一般的問題点
第1 基本型
1 売買を原因とする所有権移転登記請求
2 登記義務者(売主)からする引取請求
第2 対象不動産が特殊な場合
1 不動産の一部に関する登記請求
2 未登記不動産に関する登記請求
3 区分所有法について
4 農地
第3 登記権利者又は義務者の地位の承継(相続)がある場合
1 売主(甲)の死亡の場合
2 買主(乙)の死亡の場合
第4 数次の売買等がなされた場合
1 代位の登記
2 債権者代位権
3 中間省略登記
第5 真正な登記名義の回復
第6 第三者の許可、同意又は承諾
第2 節 各種の登記請求
第1 仮登記
1 仮登記請求
2 仮登記を命ずる処分
3 仮登記に基づく本登記請求
4 仮登記担保法による手続
5 仮登記の移転請求
6 仮登記の抹消登記請求
7 仮登記の更正登記手続請求(仮登記を更正したうえで本登記手続を訴求する場合)
第2 利害関係人に対する承諾請求
第3 設定登記
1 (根)抵当権の設定及びその他の登記
2 地上権
3 地役権
4 賃借権
5 短期賃借権の解除請求
6 保全仮登記
第4 抹消登記
1 抹消登記請求
2 所有権保存登記の抹消登記請求
3 詐害行為取消訴訟
第5 否認の登記
第6 抹消回復登記
第7 更正登記
第8 変更登記
第3 節 相続、離婚に関する登記請求
第1 遺産分割
第2 相続放棄
第3 遺贈による取得
第4 死因贈与
第5 寄与分
第6 相続分の譲渡
第7 相続分の取戻し
第8 相続回復請求権
第9 配偶者居住権
第10 離婚に伴う財産分与
第4 節 共有物に関する訴訟
第1 共有物分割の合意
第2 共有物分割訴訟
第3 所在等不明共有者の持分取得制度
1 制度の概要
2 申立て
第4 所在等不明共有者の持分譲渡権限付与制度
1 制度の概要
2 申立て
第5 共有持分権の放棄
第6 相続人不存在
1 制度の概要
2 請求
第5 節 時効を原因とする登記請求
第1 不動産の時効取得―基本型
第2 一筆の土地の一部の時効取得
第3 未登記不動産の時効取得
第4 時効取得の相手方死亡の場合
第5 地役権の時効取得
第6 地上権、永小作権、不動産賃借権の時効取得
第7 消滅時効に伴う抹消登記(仮登記の抹消)
第8 処分禁止の仮処分(一筆の土地の一部についての仮処分)
第6 節 表示に関する登記と登記請求
第1 表示に関する登記手続請求訴訟の可否
1 表示に関する登記の意義と性質
2 表示に関する登記手続における申請主義と職権主義
3 登記請求権の有無
第2 保存登記請求訴訟の可否
第7 節 登記に関する和解条項、調停条項の注意点
第1 一般的な注意点
第2 調書に基づく登記申請の注意点(執行文の要否)
第3 和解や調停に基づき登記することを予定している場合
第3 章 不動産登記訴訟に関する理論的・実務的問題点
第1 節 当事者
第1 多数当事者
1 共同所有者側が原告となる場合(能動訴訟)
2 共同所有者側が被告となる場合(受動訴訟)
3 共同所有者相互間の場合
第2 特殊当事者と登記実務
1 行為無能力者(未成年者等)
2 相続財産清算人
3 遺言執行者
4 権利能力なき社団・財団
5 胎児
6 特別縁故者(民958条の2 )
7 所在等不明共有者
8 所有者不明土地管理人
9 所有者不明建物管理人
第3 当事者の変更
1 口頭弁論終結後における当事者の変更
2 口頭弁論終結前における当事者の変更
3 具体的事例
第2 節 実体と形式の不一致
第1 序論
第2 登記申請手続の過誤
1 はじめに
2 具体的事例と登記の効力
3 登記訴訟上の問題点
第3 二重登記
1 はじめに
2 二重登記の意義
3 二重登記における各登記の効力
4 二重登記に対する訴訟上の抹消手続請求の可否
第4 物権変動と登記原因との不一致(物権変動の態様に符合しない登記)
1 はじめに
2 登記原因が不一致の場合の登記の効力
第5 登記上の表示と実体の不一致
1 はじめに
2 一般論
3 具体的事例と登記の効力
4 登記訴訟及び実務上の問題点
資料1訴訟物の価額の算定基準について
資料2第一審の事件受理時における訴額算定方法等一覧表(抜粋)
事項索引
判例索引
あとがき
コラム
農地売買と登記原因日付
農家住宅の売買と登記
相続登記未了の不動産の差押え
譲渡された抵当権や仮登記の抹消登記
遺産外の財産を譲渡する方法による代償分割
被収容者の真意の確認方法
課税標準の価格及び登録免許税額
財産分与と執行文の付与
権利能力なき社団からの登記の取得方法
▼もっと見る
2025年8月に長野県弁護士会の主催で行われる関東十県会夏期研究会のテーマ「不動産登記訴訟の実務」についての研究成果をまとめた書籍。
初版発行から30年が経過し、不動産登記をめぐる実務の改訂を行った。
不動産登記法の全面改正(平成16年6 月18日法律123号)に伴う引用条文の修正を行うとともに、判例・通達の更新を行った。民法改正等によって変更または新設された制度に対応する不動産登記訴訟の実務についても検討を加え、必要な改訂を行った。