依存症や障害を抱えた依頼者の刑事弁護の要点を、研究者と実務家の視点から解説。犯罪の背景にある問題を正確に把握し、適切な弁護活動に導く、弁護士のための「治療的司法」指南書。
4,400円 (本体:4,000円)
ISBN |
978-4-474-05874-3 |
発刊年月日 |
2018-10-02
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判型 |
A5判/C3032 |
ページ数 |
480 |
巻数/略称 |
/治療的司法実践 |
商品コード |
058743
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弁護士実務の観点から、依存症や障害を抱えた依頼者の刑事弁護について、事例をベースに具体的な解説を行う。また、法曹だけでなく、福祉・心理を専門とする研究者等の解説により、刑事弁護に携わる弁護士が習得すべきノウハウや知識を幅広く押さえられる。
Invitation to Therapeutic Justice
監修・執筆者一覧
凡例
Introduction 鼎談・治療的司法は社会の窓と鏡(中村正/菅原直美/山田恵太)
●Practice(事例編)
薬物事件
序論(菅原直美)
ケース1 覚せい剤依存症Ⅰ(菅原直美)
ケース2 覚せい剤依存症Ⅱ(西谷裕子)
ケース3 覚せい剤依存症Ⅲ(西谷裕子)
Column 「更生」のさらにその先への第一歩のために(中村正)
窃盗事件
序論(林大悟/中田雅久)
ケース4 クレプトマニア・摂食障害Ⅰ(林大悟)
ケース5 クレプトマニア・摂食障害Ⅱ(林大悟)
ケース6 クレプトマニア・摂食障害Ⅲ(林大悟)
ケース7 クレプトマニア・摂食障害Ⅳ(林大悟)
ケース8 クレプトマニア・摂食障害Ⅴ(林大悟)
ケース9 クレプトマニア・摂食障害Ⅵ(林大悟)
ケース10 認知症Ⅰ(林大悟)
ケース11 認知症Ⅱ(林大悟)
ケース12 非けいれん性てんかん重積(NCSE)(林大悟)
ケース13 貧困を原因とした窃盗等の弁護Ⅰ(中田雅久)
ケース14 貧困を原因とした窃盗等の弁護Ⅱ(中田雅久)
Column 弁護士アンケート~接見時のひと工夫
暴行・傷害事件
序論(山田恵太)
ケース15 知的障害のケース(山田恵太)
ケース16 アルコール依存とDVが背景にある暴行事件(菅原直美)
Column 加害者家族と人権(阿部恭子)
放火事件
序論(山田恵太)
ケース17 統合失調症のケース(山田恵太)
性犯罪
序論(中田雅久)
ケース18 医療とも連携した再犯防止を取り入れた弁護事例Ⅰ(中田雅久)
ケース19 医療とも連携した再犯防止を取り入れた弁護事例Ⅱ(中田雅久)
ストーカー事件
序論(福島昭宏)
ケース20 成年男性ストーカーについて(福島昭宏)
Column ストーカーの足抜け支援(小早川明子)
少年事件
序論(馬場望)
ケース21 触法少年(馬場望)
ケース22 犯罪少年(馬場望)
Column 付添人の役割について(戸田洋平)
●Theory(理論編)
治療的司法と再犯防止(指宿信)
司法臨床と治療的司法への展開(廣井亮一)
治療的司法と社会臨床(中村正)
治療的法学から日本への示唆(森村たまき)
治療的司法とジェンダー(後藤弘子)
Column 離婚などの民事紛争と治療的司法(菅原直美)
罪に問われた障害者等に対する更生支援(浦﨑寛泰)
Column 複数資格を持つ弁護士としての活動(平林剛)
ドラッグ・コートと治療的司法の展開と課題(丸山泰弘)
Conclusion 対談・治療的司法の過去と未来―臨床をめぐる社会学と法学の対話(中村正/指宿信)
Closing
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○依存症や障害を抱えた刑事事件の被疑者・被告人の弁護において近年注目されている「治療的司法」というアプローチについて、実践と理論の両面から解説を行う。
○特に、本書の中心となるPractice(事例編)では、刑事事件の経験が浅い弁護士にとってもイメージを掴みやすいよう、事例をベースに弁護活動におけるポイントを示しており、依存症や障害を抱えた依頼者の更生を見据えた適切な弁護活動を行うための要点を押さえられる内容となっている。