不当要求・カスタマーハラスメントと戦うすべての者たちに贈る、最強のクレーム対応書
3,080円 (本体:2,800円)
ISBN |
978-4-474-07846-8 |
発刊年月日 |
2022-06-30
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判型 |
A5判/C2032 |
ページ数 |
354 |
巻数/略称 |
/クレーム対応2 |
商品コード |
078469
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企業のお客様相談対応部署の責任者・担当者が、「お客様の声」と「不当要求」を見極める基準がわかり、お客様満足を損なわず且つ担当者・企業を大けがから守るための指針と必須の実践行動が身につく、クレーム対応実務書の決定版。
CONTENTS
はじめに
第1部 基本編
序 章
危機管理的顧客対応指針5ヶ条の趣旨
~顧客対応を取り巻く社会環境の変化を踏まえて~
一、なぜ顧客対応、特に悪質クレーム、不当要求対応が難しく感じられてしまうのか
1. 顧客対応の現場における「迷い」の要因
(1) 顧客対応をめぐる社会環境の変化
(2) 企業・組織の顧客対応体制に潜む問題
(3)顧客対応をめぐる企業内での課題
2. どんな事例でも対応できる基本
~私たちの顧客対応に関する考え方と本書の内容
(1) 顧客対応の基本と対応の現場の視点を踏まえた顧客対応の理念とは
(2) 5ヶ条の意義
二、本書の構成と概要
三、本書をお読みいただく上でのお願い
危機管理的顧客対応指針5ヶ条
第1章
危機管理的顧客対応指針5ヶ条による不当要求対応の実践ノウハウ
1. 顧客対応における初期対応の実際
(1) お客様から話を聞き出せていないケースが多い
(2) 初期対応ではミスが生じやすい
2.危機管理対応指針5ケ条の概要と意義
(1) 5ケ条の全体像(一覧)
(2) 実際の対応の流れに従った整理
3. 初期対応の重要性と意義
〜何事も始めが肝心。顧客対応も同じ!
(1)初期対応におけるリスク
(2)第1条:初期対応は慎重かつ冷静に対処せよ
4. 初期対応における3つの基本(第3条)
(1) 3つの基本の内容6
(2)従来のクレーム対応セオリーの問題点
(3)人が話をしてくるときの特徴
(4) 3つの基本~その1:話を聞くに徹する
(5) 3つの基本~その2:事実関係の確認・明確化
(6) 3つの基本~その3:対応時の内容の記録・共有
5. お客様の「話」の4つの要素
(1) 4つの要素の聞き分け
(2) 顧客対応における4つの要素の考え方
(3) 4つの各要素に対する対応方針
(4) 「要求」がない場合とある場合の対応
6. 要求の内容を見極めるための5つの基準
(1) 5つの基準で見極める
(2) 要求内容の正当性・要求行為の正当性・要求内容の妥当性の判断
(3) 「要求行為の正当性」に関する基準についての補足
7. クレームと不当要求の2分類
(1) クレームと不当要求
(2) 「クレーム」と「不当要求」それぞれの対応戦略
8. 不当要求対応の極意
(1) 危機管理の実践ノウハウ①:不当要求対応の極意
~5ヶ条を破ることの難しさ(敵の心理を知る)
(2) 危機管理の実践ノウハウ②:不当要求対応の極意
~「意見」と「要求」の使い分け
(3) 危機管理の実践ノウハウ③:不当要求対応の極意
~「意見」と「要求」の接続性を切る
第2章
不当要求あるあるへの対応例
1. 「おまえじゃ話にならない、上司(社長、役員等の決裁権者)を出せ」と要求された場合の対応
(1) 相手の狙いとそれを踏まえた考え方
(2) 上司が対応することになった場合
2. 初期対応において、相手から「今すぐ回答しろ」と急かされたが、対応方針について上司等に確認したい場合の対応
(1) 相手の狙いとそれを踏まえた考え方
(2) 「今すぐ~しろ」は不当要求…「要求」への対応要領の徹底
3. 初期対応において、お客様から執拗に書面(詫び状や補償の約束)を要求されていて、書かないと帰らせてもらえないという場合の対応
(1) 相手の狙いとそれを踏まえた考え方
(2) 書面を書かざるを得なくなった場合の対策
4. お客様の極めて主観的、好みの問題でクレームがついた(モンスター系クレーマー)場合の対応~現代的クレーマーへの対応
(1) 「意見」と「要求」の使い分けをすることで対応できる
(2) インターネット上のクレームに対して対応する場合
(3) 対応時の記録を確実に残すことが重要
(4) 対応担当者への人格批判や誹謗中傷への対応
(5) 執拗なモンスター系クレーマーには「負けたふり作戦」も有効
5. 「誠意を見せろ」と執拗に迫られ、困った場合の対応
(1) 「誠意を見せろ」は「意見」か「要求」か
(2) 「誠意を見せろ」には具体的要求は明示されていない
(3) 謝罪以上のものを要求された場合の対応
(4) どうしても「要求」と考えたい場合
6. 「不当要求あるある」と5ヶ条の使い方
(1)「もし~ならどうする」(仮定質問による誘導)への対応
(2)企業体質に対する一方的な決めつけ(「悪徳企業」等)への対応
(3)窓口を変えて、自分の要求を通そうとする顧客への対応
(4)質問だけして沈黙し、企業の担当者から回答を引き出そうとする顧客への対応
(5)「株主・社長の知り合い」等を名乗る顧客への対応
(6)土下座強要・フルネームの開示を求める顧客への対応
(7)スマホ等での撮影をしたり、従業員の警告を無視する顧客への対応
(8)店舗等に長時間居座り退去指示を無視する顧客への対応
第3章
電子メールやインターネット上での顧客対応に関する留意点
1. 電子メールでのクレーム対応やインターネット上での顧客対応
(1) 電子メールやインターネット上での顧客対応の難しさ
(2)文字でのコミュニケーションの難しさ
2.文字コミュニケーションの特性を踏まえた顧客対応指針
~電子メールでの顧客対応を視野に
(1) 文字コミュニケーションの特質とレピュテーション・リスクへの対策
(2) 自己主張型(自己正当化)コミュニケーション及びそれに伴うレピュテーション・リスクへの対応策
(3) 文字コミュニケーションにおける誤解・伝達ミスのリスク及び感情面把握の難しさに関する対応策
(4) 電子メールでの顧客対応に関する補足
(5) メール対応から直接対応に切り替える場合
3. 現代的事象への対応
~テレビやインターネットでのCMへの批判等への対応の考え方
(1) 前提
(2) CM炎上事案への対応
(3) SNSの炎上事案から発展する電凸や自粛警察的事案への対応
第4章
企業で整備すべきカスタマ―ハラスメント対策
1. はじめに
2.カスタマーハラスメントとは
(1)「マニュアル」におけるカスタマーハラスメントの定義等
(2)「マニュアル」の評価と当社の考え方
3.カスタマーハラスメント対策の重要性
(1)カスタマーハラスメントの影響
(2)カスタマーハラスメントの被害が生じる組織的要因
(3)カスタマ―ハラスメント対策の重要性~安全配慮義務違反の観点から
4.企業として整備・推進すべきカスタマ―ハラスメント対策
(1)厚生労働省「マニュアル」が掲げるカスタマ―ハラスメント対策
(2)厚生労働省「マニュアル」の記載内容の評価と課題
第5章
顧客対応リスクの変化を踏まえた戦略的視点と危機管理的顧客対応指針5ヶ条の内部統制的意義
1. 顧客対応リスクの「経営リスク化」
(1) 組織的対応の重要性
(2) エスカレーション体制におけるそれぞれの立場に応じた役割
2. 経営的視点~顧客対応にかかる組織体制の強化・充実に資する危機管理的顧客対応指針5ヶ条
(1) 危機管理的顧客対応指針5ヶ条のもう1つの意義
(2) 顧客対応プロセスに応じて標準フロー化される危機管理的顧客対応指針5ヶ条
(3) 顧客対応プロセスにおけるリスクとリスクアプローチ
(4) 危機管理的顧客対応指針5ヶ条の意義とリスク管理
第2部 事例編
クレーム対応・実践ケーススタディ
事例1
外回り中に事故に遭遇した営業担当者の対応の不備から発生した案件
事例2
お客様からの電子メールでの問合せに対してメールで回答したところ、内容がエスカレートした案件
事例3
ストーカー的顧客が従業員の発言に難癖をつけて対応を迫ってきた案件
事例4
犯罪組織の名前で担当者に精神的圧力をかけ、不当な要求をする典型的なゆすり案件
事例5
顧客を名乗る人物が、子会社の不祥事を口実に、電話で会社の方針や見解について回答を求めてきた電凸案件
事例6
勤務状況に問題がある従業員に会社側の方針に基づく指導を行ったところ、従業員の親が乗り込んできた案件
事例7
工事の騒音苦情に端を発した不当要求、カスタマーハラスメント案件
最後に~皆様へのお願い
参考文献
▼もっと見る
○誰でも・どんな組織でも実践できる「顧客満足を損なわない」クレーム・不当要求対応の「型」を伝授。
○「お客様の声」と「不当要求」を見極める基準、種々のケースにおける実務対応について、豊富な図・事例を基に解説。
○厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」(2022年2月公表)の内容を反映した章を新設。
最新の動向を踏まえつつより踏み込んだ実務的内容として改訂。