新型コロナ3年4ヶ月の闘いを徹底検証。今後の感染症をはじめとする危機管理体制構築に向けた全自治体必携の一冊
地方行政実務学会・新型コロナ対応検証研究会監修 礒崎初仁、稲継裕昭、津軽石昭彦、大谷基道、井上武史、竹内直人、和田一郎 編著
ISBN |
978-4-474-09738-4 |
発刊年月日 |
2025-06-04
|
判型 |
A5判/C2031 |
ページ数 |
376 |
巻数/略称 |
/自治体コロナ検証 |
商品コード |
097386
|
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自治体行政の実務と理論の橋渡しをめざす地方行政実務学会が、そのための研究会を設置して、約3年半にわたる自治体の新型コロナ対応の実態について、全国の自治体でのアンケートをもとに実証的に分析。自治体における首長のリーダーシップ、関係機関との連携、人事組織、デジタル化の実態など課題を明らかにし、自治体に対し、今後の危機管理において求められることを提言する。
まえがき
用語の略称
執筆者一覧
第1章 新型コロナ対応の経過と検証の視点
はじめに
1 新型コロナ対応における国と自治体の役割分担
2 新型コロナ対応の経過(概要)―第1波から第8波まで
(1)第1波(2020年3月~5月)前後の対応
(2)第2波(2020年7月~9月)前後の対応
(3)第3波(2020年11月~2021年3月)前後の対応
(4)第4波(2021年4月~6月)前後の対応
(5)第5波(2021年7月~9月)前後の対応
(6)第6波(2022年1月~3月)前後の対応
(7)第7波(2022年7月~9月)前後の対応
(8)第8波(2022年11月~2023年1月)前後の対応
3 国の新型コロナ対応の特徴と課題
(1)感染対策の成果と問題点
(2)経済対策の成果と問題点
(3)国の危機管理体制の特徴と課題
4 自治体の新型コロナ対応の特徴と課題(概観)
(1)感染対策の効果と問題点
(2)経済対策の成果と問題点
(3)自治体の危機管理体制の特徴と課題
5 本報告書の問題意識と検証の視点
(1)本報告書の問題意識と各章のテーマ
(2)共通する検証の視点
(3)今後の危機管理に向けて―4つの論点
【補論】 先行研究の状況―明らかになったこと・なっていないこと
(1)国や自治体の新型コロナ対応に関する検証報告書
(2)当事者のレポート、第三者によるルポルタージュ等
Column①リーダーたちの「コミュ力」は大丈夫?
第2章 新型コロナ対応における首長のリーダーシップと特措法・条例
はじめに―本章における問題意識
1 序論―アンケート、ヒアリング調査に見る首長のリーダーシップ等の概観
(1)首長のリーダーシップの概観
(2)特措法運用の概観―2021年2月改正により運用機能がアップ
(3)新型コロナ関連条例等の状況
2 首長のリーダーシップの状況
(1)都道府県の感染防止方針に見る知事のリーダーシップ
(2) 新型コロナ対応における自治体連携―連合組織と首長の動きを中心として
3 新型インフルエンザ等対策特措法の運用の状況と効果
(1)特措法の解釈運用上の法的課題
(2)特措法に基づく要請・指示・命令の実務的課題
4 新型コロナ関連条例の制定とその効果
(1)新型コロナ関連条例の概観
(2)新型コロナ関連条例の課題分析
(3)今後の展望
Column② 医師たちとの日頃の緊密な連携に助けられた―酒田市の場合
第3章 新型コロナ感染対策における保健所と医療機関の役割
はじめに
1 保健所・医療機関の役割等と対応状況の概要
(1)保健所の役割・権限と人員体制の変遷
(2)新型コロナ対応に係る保健所の業務量
(3)新型コロナに係る保健所業務の自己評価
(4)小括
2 保健所と医療機関の役割の実際
(1) 自治体アンケート集計結果に見る保健所・都道府県業務の状況
(2)保健所の役割の実際
(3)地域医療体制の実際
(4)おわりに
Column③感染症対策こぼれ話(1)
3 都道府県(本庁)、県設置保健所、市(本庁)、市設置保健所の役割と連携
(1)本節の目的
(2)冗長性の4つのパターン
(3)都道府県と保健所設置市の関係
(4)組織内の冗長性
(5)自治体アンケート調査の結果
(6)小括
Column④感染症対策こぼれ話(2)
第4章 コロナ禍の生活支援とワクチン接種の推進
はじめに
1 新型コロナ感染拡大に伴う自治体等における生活支援の実務
(1) 新型コロナ拡大に伴う生活支援に関する国・基礎自治体等の対応
(2)自治体の独自支援策の検討と実施
(3)まとめ
2 国から学校への休校要請における自治体実務の検証
(1)教育に対する意識の変化
(2)文部科学省からの事務連絡、通知
(3)自治体における初期の状況
(4)自治体内での連携等
(5) 地方教育行政における新型コロナへの対処(まとめにかえて)
3 ワクチン接種の実務について-成果と課題
(1)ワクチン接種に関する自治体アンケート調査の結果
(2)ワクチン接種までのプロセスから見た自治体実務の課題
(3)今後の課題―感染症など有事対応を見据えて
Column⑤危機発生時に問われた自治体の総合対応力
第5章 新型コロナ感染症が地方経済と自治体財政に与えた影響
はじめに
1 地方経済への影響
(1)本節の目的
(2)経済概況
(3)生産活動
(4)雇用
(5)消費活動
Column⑥消費行動の変化にみるコロナ禍の影響
(6)観光
(7)地方経済ヘの影響のまとめ
2 新型コロナの自治体財政への影響
(1)本節の目的及び先行研究
(2)国のコロナ対策予算規模
(3)都道府県及び市町村の決算概要
(4)臨時交付金の創設と特徴
(5)中核市の類型化と概要
(6)交付税としての臨時交付金
(7)臨時交付金の地方財政への影響
本節のまとめ 臨時交付金の評価と対応
Column⑦「コロナ交付金」と「ふるさと創生交付金」
【補論】職員の超過勤務手当額及び生活保護費の状況
(1)超過勤務の状況
(2)生活保護費と新型コロナ対策事業
第6章 新型コロナ対応に伴う自治体の人事・組織運営・デジタル化
はじめに
1 コロナ禍における正規職員の配置と組織動態
(1)自治体の正規職員数の概況
(2)新型コロナ対応における組織・人事管理の動態―事例研究
(3)「砂上の楼閣」で行われた庁内の総動員
2 コロナ禍における兼務職員・応援職員・会計年度任用職員の配置の状況
(1)全国的な傾向の分析
(2)東京都における応援職員等の配置の実際
3 コロナ禍を契機とした押印の廃止と電子申請の拡大
(1) コロナ禍を契機とした押印の廃止について
(2)コロナ禍を契機とした電子申請の拡大について
(3)今後の方向性について
4 テレワークを推進する上での課題対応
(1)自治体のテレワークを巡る状況
(2)自治体におけるテレワーク推進の意義
(3)自治体におけるテレワーク導入の課題
(4)課題への対応
(5)むすびに
5 デジタル対応から見る自治体のこれからの在り方
はじめに
(1)オーバーシュートにどう対応したか
(2)急激に進展したデジタル化への対応
おわりに
おわりに
Column⑧ 人材育成基本方針から見る地方行政内部の価値観の変化
終章 新型コロナ対応検証の成果と残された課題
はじめに
1 コロナ禍での国、自治体の取組みの振り返り
(1)首長のリーダーシップがどう機能したか
(2)医療・公衆衛生の専門人材がどのような役割を果たしたか
(3)医療機関・医師会の協力をいかに取り付けたか
(4) 国の法令・方針・事務連絡を踏まえつつ、独自の工夫や対応を行ったか
(5)いかに効果的な経済対策を講じたか
2 未来に何をつなげるか―教訓の生かし方
(1)今後進めていくべきこと
(2)ロードマップ
おわりに
〈資料編〉
資料1 自治体の新型コロナ対応に関するアンケート調査結果の概要
資料2 都道府県・政令市の新型コロナ対応検証報告書(振り返り)一覧
資料3新型コロナ対応検証研究会の経過
新型コロナ対応検証研究会 委員一覧
事項索引
▼もっと見る
○感染対策、経済対策、ワクチン接種など多岐にわたる分野において、国と都道府県・市町村がどのような役割分担を行い、連携・対立してきたか、多角的な視点から分析。
○全国の自治体における首長のリーダーシップ、保健所・医療機関の役割、独自の工夫や対応策、経済対策の実施状況など、具体的な事例を多数紹介し、成功と課題の両面から検証。
○今後起こり得るパンデミックを含む多様な危機に柔軟に対応できる、より強靭な行政システムの構築のための提言。